アレルギーのはなし

＜はじめに＞
アレルギーは免疫反応の一つです。免疫とは疫病から免れると言うことです。多くの感染症では一度かかると二度とかかりません。例えば麻疹は一度かかると麻疹ウイルスに対する抗体ができ（免疫ができるとも言います）、次に麻疹ウイルスが侵入してもこの抗体で退治するのです。麻疹ウイルスを排除できるようになるのです。免疫は自分の物（自己）と自分でない物（非自己）を区別して非自己を排除する生体の機構とも言えます。免疫は体を外敵から守る機構なのですがその反応が体にとって不都合になる事があります。それがアレルギーと言われる現象です。
　アレルギー疾患の代表はアトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、蕁麻疹などです。ぞうさん先生のこどもクリニックのようなこどもの診療所は風邪のような感染症の次に多い病気がアレルギーの病気です。こどもの総合医としてはアレルギーのことはかなり十分していなければいけません。一方、感染症の多くは「急性」疾患の代表ですがアレルギー疾患は「慢性」の病気の代表でもあります。アレルギー疾患は「文明病」とも言われ1960年頃よりどんどん増えています。同時に新しいことがどんどんわかり考え方がどんどん変わってきています。皆さんとともにアレルギーのことを考えていきましょう。